捨てる先輩あれば、拾う先輩あり。

会社のトイレは、いろんな方と出会います。

誰と隣り合うか分かりません。
本当に偶然の並びになってしまいます。
ある先輩の隣に並ぶことになりました。
ここはなぜか、男の本音の出やすい場所のようです(汗)


と1

隣に並んだ会社の先輩が、私に気づきこう言いました。

「おっ、デキスギ君が来やがった。」

デキスギ君? なんのことだろ。。

と2

私は一瞬なんのことか分からず戸惑いました(汗)


その方がどんどん話し始めました。

「仕事も完璧にやってさ、見た目も良くて
 性格も良くて、女にもモテてさ。その上誰も否定できない
 和楽器とかやっちゃって、調子に乗ってブログとかもやって。
 なんでも完璧に出来る、カッコいい自分アピールか?
 自分はデキスギ君ですアピールか?」


軽い冗談かなとも思いましたが、そうでもないようです(汗)
先輩、私はデキスギ君でもなんでもありません。
何一つ完璧でないどころか、地道なことの繰り返しで
女性にモテることもなければ三味線もまったくうまく出来ていません(汗)
悪戦苦闘の日々の連続です。デキスギ君なんてとんでもないのに。
何一つ出来なさすぎな状態なのに。。

と3

「先輩、お言葉ですが私はまったくそんな完璧ではないです。
 仕事と三味線を必死でやっていますが何一つ完璧にはいきません。
 たくさんの失敗も繰り返していて本当に恥ずかしいことばかりなんです
 完璧でもなければモテることもありません。すべては
 上手くいってはいませんし、目的は完璧アピールではありません。」

と返したものの耳には入らないようです(汗)


「よく言うよ。いっぱいモテたいんだろ?
 三味線、素敵!キャー、カッコいいって言われたいんだろ?
 キャーキャー言われてさ和楽器、最高って!
 邦さま最高ーって言われていい気分を味わいたんだろ?」


はっきりと先輩にもう一度言いました(汗)
私は三味線と三味線の音色を愛しているだけです。
この三味線の音を、できるだけ多くのいろんな人に聞いてほしいだけです。
そもそもモテたいんだったらギターとか他の楽器を選んでいます。


「私は、キャーキャーなんて言われていませんよ。
 私はそもそも三味線も上手くないんです。不器用すぎて
 自分でも恥ずかしいくらいです。でも丸裸で挑んでいるんですよ。
 この前もみんなの見ている前で糸を思い切り切って
 会場中がシーンってなったばっかりなんですよ(汗)」


と4

この話題は少し聞いてくれたようです。

「失敗したのか。シーンとなった?ケッ!ざまあみろ。
 モテようとしすぎるからだよ。欲深いやつだからだよ。」


聞いてもらえて良かったです(汗)
私についてなんと言われても思われてもいいのですが
1度くらい三味線の演奏を聞いて判断してほしいです。
私の演奏はそんな余裕のあるものではありません。必死です(汗)


と5


「今度、よかったら聞きに来て下さいよ。津軽三味線。
 そんなにカッコいいものではありません。私の駄目さも含めて
 人間がそのまま出るんです。思われているイメージが
 変わるかもしれません。私の駄目さも含めて、
 いろんな音色を生で聞いて判断してみてほしいんです」


 勇気を出して言ってみました(汗)


「やだよ。行っても意味がない。
 三味線の演奏、だいたい検討つくから。イメージ分かるから。
 どうせカッコいいみたいな感じだろう。キャーキャー言われるんだろ。
 みんなにいいね!とか言われてモテモテなんだろ。
 調子に乗って姿見るのは本当に腹が立つんだよな。
 絶対行かない。んじゃな。頑張れよ。」


 最後だけ頑張れよと言ってくれましたが
 よっぽど嫌われているようです(汗)
 何を言っても聞いてもらえません。
 ここまで嫌われていたら仕方ありません。鼻につくようです。


 検討がつくし大体分かる。。イメージ分かる??
 分かる訳ないですよ。聞いてくれない限り。
 名人や師匠のすごさや兄弟子、姉弟子のすごさは。
 やっぱり悔しいです。三味線のこと、聞いてももらえず
 いろいろ勝手に決めつけられるのは。
 


と6
 
三味線のすごさも、師匠の音のすごさも聞くことなく
その方がトイレを出て行ってしまいました。
残念です。トイレ内の会話で何一つ払拭できませんでした(汗)

こんな誤解も多いです。よく誤解されます。残念です。

でも誤解されている自分も含めて、それが今の自分です。
真摯に受け止めて、自分の取り組んでいる
スタンスややり方を見直しながら
伝え方ややり方の直すべき部分をきちんと改善するようにします。
無駄な誤解を生まないように気をつけようとも思いました。
ありがとうございます。私のことや三味線のことかなり
誤解はしているようですが、直接いろいろ言ってくれるだけ
心のあるきっと良い人の証拠です。
正直な意見です。トイレで話が出来て良かったです。
この人が真剣に聴きたくなるような伝え方や演奏や
最後にはこの人が立ち上がって
キャーキャー言ってしまうような三味線のライブができないか
鏡の前で一人ずっと真剣に考えてしまいました。

考えていたら急にポケットにいれていた携帯がプルプル鳴りました。
出てみると同じ会社の別の先輩でした。

hさん

「今ひま?どこ?こっちの階に来れない?
 君のやっている三味線をさ、もっと有名にしてみようよ。
 日本の三味線や心をもっと理解してもらう方法
 一緒に何か考えてみない?時間あったらおいでよ。」


え??
改善しようと、やや自粛しようと思った矢先に(汗)
まるで今の会話を聞いていたかのようなタイミングで驚きました。
同じ会社の中で、ありがたい手が伸びてきました。すごい助けです。

慌てて先輩に会いに行きました。話し合いしました。感動しました。
すごい助けができました。これは三味線にとって
面白いことになりそうです。何か新たなことがはじまりそうです。

同じトイレの中の話です。
捨てる神あれば拾う神ありって本当なんだと思いました。
嫌われることもあれば、助けて頂けることもあるんだなと思いました。

正直、あまりのタイミングに驚きました(汗)

誤解する方がいても、理解してくれな方がいても、
手を貸してくれる方もいることがわかって嬉しかったです。
やはり恐れずに三味線の良さや日本人の心って
素晴らしい思うところを、精一杯多くの人に
伝えられるようにしたいと思いました。
捨てる先輩、拾う先輩どちらもありがとうございます。
いろんなことを言って頂けて感謝です。
なるべく誤解のない伝え方を一緒に考えていきたなと思いました。

やる気がわいてきました。良い先輩がいます。
地道にコツコツと仕事と三味線を頑張って来て良かったです。
やれること全力でやってみます。今日も頑張ります。


 

早いか遅いかなんて

昨日は、みんなでプレゼンに向かう時
電車が出発直前だったので、必死になってダッシュしました。
「ぜったい間に合わないですよ」と言われたのですが
「間に合う間に合う!」と私が言って全員で走りました。


ゆ1

まったく間に合いませんでした(汗)
残念ながら、電車はそのまま出発してしまいました。

ゆ2

「だから言ったでしょ。間に合わないって。」
その通りでした。一緒に走った人に謝りました。

会社の先輩からお酒の席でこう言われました。

「聞いたよ。お前遅い年齢から楽器始めたんだって?
 大人になってから楽器始めても間に合わないよ(笑)」


kiki3.jpg

たしかに。。遅い年齢からのスタートでした。
初めて、教室をのぞいたのは33歳の時です。


ゆ6

たまたま同じ日に来た50代の男性の方と一緒に
初めて会う師匠の稽古の様子を見学する事になりました。
初めて聞いた師匠の音は今まで聞いた事もないくらい力強く
繊細な音色で度肝を抜かれました。


ゆ3

初めて聞く師匠の演奏に心を奪われていた時
見学に来ていた方が、隣で独り言のように言いました。

「いやあ、遅いです。私には無理です。出来ないです。」

突然の言葉にびっくりしましたが
せっかく見学にきたのにもったいないと思い
「きっと大丈夫ですよ。遅すぎるなんて事ないですよ。」
と言ってしまいました。自分も三味線に触った事もないうえに
やれるかどうか自信もないのによく言えたものです(汗)


ゆ4

その方が、今度は首を振ってこう言いました。

「いやあ、これは遅いです。あなたも私も始めるにはきっと遅いですよ。
 これは無理だよ。これは厳しい。遅すぎるよ。」


あまりの師匠の演奏のすごさに、正直ちょっと自分には厳しいかと
感じていただけにその「遅い」という言葉にドキッとしました(汗)
人生に遅すぎる事なんてない。始めたところがスタートと思えばいい。
私は何の自信もありませんでしたがそう思いました。
気がついた時には師匠に自分からこう言っていました。

「津軽三味線を習いたいです。何の楽器をやったこともありません。
 何も分かりませんが教えて下さい。よろしくお願いします(汗)」


ゆ5

これが私の入門でした。
その方は立ち上がらず、同じ言葉をつぶやいていました。
今になって思いますがあの方の言葉の反動で
自分を奮い立たせたように思います。

たしかに、遅いスタートなので
いまだに、かなりいろんなことに時間がかかりながら
砕けながら身につけて行く感じです。
身につけたと思うと忘れてしまったり、考えすぎて失敗したり
本番に出なかったり、うまくいかない事が多いです。
でもそれは仕方ないですが、頑張ればなんとかなると信じています。
いろんな失敗や遠回りは覚悟しなくてはいけないと思いました。
圧倒的にいろんな練習や本番経験が足りていない感じもします。
今からやるべき事は、沢山練習して怖がらず
積極的に本番の場数を増やす事です。
ふりかえっている暇はありません。

先日の糸を切る失敗で、ある三味線の演奏家の方から
こんな叱咤激励の言葉をいただきました。

kiki2.jpg

「糸が切れた?そんなのプロでもよくあるんだよ。
 なんで糸切って終了にしたんだ。コンクールだから?
 時間制限があるから?そんなの関係ないよ。
 舞台でもう一回弾かせてくれとみんなにお願いしたか?
 俺だったらするよ。時間おしてヒンシュクかってでも
 なんとかその場で無理矢理弾かせてくれとお願いしてみろよ。
 カッコわるくても笑われてももう一回弾くんだよ。そしたらそれが
 同じステージで2回目の経験になるだろ。1回のステージで2回分の
 経験になるだろう!そうやってふてぶてしくやって
 経験をつまなきゃ駄目だ!お前のレベルで失うものなんて
 何にもないだろ。遅いスタートなんだからそれくらいやれ!
 そこまでやるお前じゃなきゃ駄目だ。それが本気だ。」


 びっくりしました。

 目が覚めました。

 人生に遅すぎる事なんてないようです。
 自分は本気でやっているのかと問われた感じがしました。
 仕事も三味線も本気でやれば時間なんて関係ない感じがしました。

kiki1.jpg

仕事も三味線についても、本気とは何か教えられました。
私は全然あまかったと思いました。
この覚悟を持って演奏に向かわなくてはいけないと思いました。

人生は、早いか遅いかではなく
目の前の事を本気でやるかどうかだけがあるんだと思いました。
人生における本気とはこういうことなんだと思いました。


もうカッコつけている時間なんてないですね。
ありがとうございます。遅すぎる事なんてやっぱりありません。
残りの人生、ひんしゅくを買っても
覚悟を持って仕事と三味線に挑むべきだと思いました。
今日も仕事と三味線頑張ります。

失敗した事ありますか?

家元、師匠、いろんな先生方が集まる発表会がありました。

姉弟子が出るメンバーのために衣装を作ってくれたり
兄弟子がいろんな手伝いをしてくれたり、司会のうまい方が
急に司会役をかってでてくれたり素晴らしい発表会でした。
素晴らしいメンバーです。本当に頭が下がる思いでした。

私は今日は演奏をするのみです。
精一杯の演奏をするのみです。必死で練習しました。が。。。

やってしまいました。。。(汗)

大事な演奏会の舞台で、しかもソロ演奏の途中で
糸が切れてしまいました。予想外でした(汗)
その瞬間会場がシーンとなりました(汗)

k02.jpg

k01.jpg

k1

途中で演奏断念です。やり直しは許されません。

糸が切れたのだから仕方ないと最初は思ったのですが。
舞台を降りるあたりから、なぜ糸が切れそうなことを見抜けなかったのか
なぜ切れやすい状態のバチや、少し高さのある駒を使ったのか
そして直前に練習をしすぎたことや本番の弾き方など
自分のあまさがどんどん頭に浮かんできていまいました。

本気で練習して、さらに裸になる気持ちで舞台に立ったので
この失敗はまるで自分の裸を笑われているようで
とても情けなく恥ずかしかったです。普段はポジティブなのですが
私の頭の中にも、瞬間的にネガな言葉が溢れ出しました。

k2

穴があったら入りたいくらいな気持ちで
急いで控え室に戻って一人になろうと思った瞬間に。
兄弟子が、すぐに控え室にやって来てこう言いました。

「さ、邦風君、おつかれ。これから他の人の演奏を見に行こう。
 すごい人たちが出てくるから早く、行こう!すぐ見に行こう!」


と戸惑う私を、半ば強引に会場まで連れて行きました。

k3

会場の観客席で舞台を見る事になったものの。。。

他の方の演奏を見ながらも、つい糸が切れた瞬間のことや
切れた原因のことなど失敗が頭から離れない私は
ついつい目線が下の方に落ちがちになるのすが
その瞬間に兄弟子が、次々に矢継ぎ早に話しかけてきます。

「見てみろ、あの腕の角度。上手いバチさばき。おー、あの人もすごいな。
 あれはいい手首の振りだな。あれも見てみな。ほら見てみて!
 よく見た方がいい。あの腕1週間貸してくんないかなー(笑)
 そう思わない?あの手は何かが違うんだよ。ほらよく見て!」


慌てて兄弟子の言う方向を見て、言われるがまま真剣に観察しました(汗)
とにかく最後まで見るようにという勢いで
兄弟子が隣に座っていろんなことを話してくれました。私は知らない間に
どんどん真剣に上手い方の演奏を食い入るように見ていました。

そんな演奏会が終わり、夜の食事になりました。


k8

冷静になってもなんとなく失敗が頭から離れない私に
食事の時に、青森の金木町から演奏会のために来て下さったお二人が
本当の津軽の三味線の良さ、津軽の方がいいなと思う演奏について
いろんな話を私にして下さいました。私がまったく気づいていない事を
たくさん教えてくれました。どうしたら本当に良い演奏が出来るか
志の高い話をこんな私に、いろんな角度から話して下さいました。

しかもその場所で師匠からも
私に志の高いいろんなアドバイスをいただきました。

k5

それは演奏の話の次元を超えていました。
三味線の良さをもっと多くの人に知ってもらうために
どうすると良いか、三味線にとってこれからどうしていくことが良いか
とても高度な話、難易度の高い話、でも実現すべき意味について
たくさんのヒントや素晴らしい考え方をいただきました。

あれ? こんな糸を切って演奏を中断してしまった自分に? なんで?

k6

今日仕事をしながら、気づきました。

きっとみんな私の目線が、下に向かないように
上へ上へと向かう話をしてくれていたのです。

まだまだな私に、あえて志の高い話、高い目標の話を
私に向けてくれているような気がしました。

不思議な事に、上を見ると背筋が伸びます。
呼吸もしやすくなって気持ちもしゃきっとします。
次に向かおうという意欲もわいてきます。

みんな三味線に対して
私より長い期間真剣にやってきた方ばかりです。
こんな失敗をしたとき、本人がどう考えるか
私よりよく知っている人たちです。
そしてどうすべきか分かっている人たちです。

落ち込んだ時こそ、下を向いても仕方ない。上を向け。
そう言ってくれている感じがしました。

k7

今日、いろんな方からメールやメッセージもいただきました。

私は背筋が伸びました。私はあまかったです。調子にのっていました。
この切れやすい糸にどう向き合って行くか、考え直しました。
みなさん、熱い方です。真剣に瞬間に勝負に向かっている方です。
私の頭の中には入りきらないくらいのポジティブな
生き生きした言葉だらけになりました。
熱いメッセージありがとうございます。

落ち込んだりしている時間は本当に無意味ですね。
私なんかよりポジティブで真剣な方たちに支えられている自分を感じ
こんなことを失敗と感傷的にとらえている自分を反省しました。
こんなこと失敗でもなんでもありません。誰もが通る道です。
貴重な経験です。勉強です。この結果には必ず原因があり
その原因や、準備、確認不足な部分を見つければ対処法が見つかります。
そこを追求すれば絶対に次に同じ事を起こさないようになります。
誰かに同じ思いをさせる事もなくなります。
それが出来れば次へのステップのきっかけです。
もっと三味線が楽しくなります。

ここをちゃんと研究して、次に向かえるように頑張ります。
こんな恥ならいくらでもかいて、どんどん砕けながらぶつかりながら
成長していきます。目線をあげることって重要ですね。
気づかせていただいてありがとうございます。感謝です。
前より姿勢を正して今日も三味線と仕事頑張ります。





丸裸な気持ちで挑んでいきます

神楽坂で、前から気になっていたお店に行きました。

風の音(かぜのね)という串揚げ料理のお店です。
邦風という名前なので、この風の音はどんなお店か興味津々でした。

る1

目の前で揚げたての串揚げを次々に出してくれて
とても美味しく、雰囲気も気さくなお店でした。
ギターやゴスペルをずっと続けている方と、美味しい串揚げと
美味しいお酒を飲みながら、楽器の話、音楽の話で、盛り上がりました。

神楽坂「風の音」とても楽しい時間でした。

る2

あまりにお酒が美味しく、つい飲みすぎてしまいました(汗)

飲み過ぎると、いつも立川談志さんの名言を思い出します。

る3

いいかい。酒が人間をダメにしたり愚かにしたりするんじゃない。
人間はもともとダメだということを、酒が教えてくれるものだ。

これは本当に名言だと思います。私は自分の愚かさを
飲むたびに感じます(汗)お酒ってありがたいです。

もしかしたら三味線も同じかもしれません。

る4

三味線を弾いたりするから緊張したり
焦ったり、思いを寄らない失敗をするのではなく
もともとの緊張しやすい自分や、焦りやすい自分が
三味線を弾く事を通して浮き彫りになってくる

ということなのかもしれません。

糸を3本張っただけのこのシンプルな楽器は
人の心を丸裸にしてしまう力を持っている気がします。
そういえば1年前の自分と比べて
自分自身の心がどんどん裸になっている感じがします。

る5

去年の自分は、たくさんの鎧を着ていた気がします。
人に弱いところも見せたくないうえに、出来る限り上手く弾きたい
良いところだけを見せたいと思っていました。
でもいろんな失敗を繰り返すうち
そんな鎧は着ても意味がないなと思うようになりました。
無様な失敗も、情けない自分もこの楽器を弾く時には
隠したくても隠せない気がしています(汗)

る8

最近は、演奏の時は丸裸で人前に立つ気持ちで望みます。
私は私であって、私以上でも私以下でもありません。
普段の私が丸裸な状態で演奏にあらわれてきます。


今日はなんとこれから
同じ流派の方が全員集まる大人数の三味線の会があり
その前で無謀にもソロで三味線を弾きます(汗)
我ながら自分の無鉄砲さを感じます。演奏を聞いていただくのは
師匠や、家元、さらに偉い先生方たちです(汗)
ごまかしはききません。できることは覚悟を決めて
丸裸な気持ちで臨むのみです。
恥ずかしいですが頑張ります。

裸になれば怖いものはありません。
今日の演奏、何も隠さず素っ裸な気持ちで頑張ります。
いつも読んで頂きありがとうございます。
このブログも始めてから1年経ったようです。

最初の頃に比べると、固さも少しづつとれて
等身大の正直な、裸な自分のブログになって来た気がします。
イラストにまで裸が出て来てしまって
お見苦しいブログで申し訳ありません(汗)

これからもよろしくお願いします。

速いテンポの中で、ゆっくりと??

今日は、とにかく仕事のスピードを要求されました。

打ち合わせしながらどんどんアイデアを考えて
全員が見ている目の前で、次から次に出てくるアイデアを
形にして行くことを求められました。


ん1

とにかく時間のない仕事でした。
進め方に反対している時間さえない感じでしたが
なんとか短時間でも最良の案を形にすることができました。

「さすがプロだな。仕事が速いな。むしろこれからも
 効率的に、いつもこのスピードでやったらいいんじゃないか。」


ん2

冗談じゃありません。時間がないから、
このやり方をとるしかなかっただけです。
もっとじっくり考えたり話し合った方が
良いものになる可能性を持つ仕事もたくさんあります。
毎回こんなやり方をしていてはこちらの体も持ちません(汗)

疲れきって行った三味線の教室で
ある名人のじょんから節の手を師匠の前で
演奏してみることになりました。
これがまたかなり複雑な手で、しかもテンポが速いんです(汗)
四苦八苦しながら弾ききりました。

ん3

ずっと黙って私の演奏を聞いてくれた師匠が、こう言いました。

「何か焦っている。焦ったテンポに聞こえる。
 前のリズムの間を少しづつ後ろの音が食っていくような、
 全体として何か焦った演奏に聞こえてくる。」


まるで今日一日の私の焦りや
落ち着きのなさをすべて見ていたかのような発言で驚きました(汗)

「速いテンポの中で、そのテンポの中でも
 ゆっくり弾くことを心がけること。これが大切。」


速いテンポの中で、ゆっくり??速いテンポはキープしながら、
ゆっくり弾くってどういうことなんだろう。。

「その曲のリズムは守りながら、
 一音一音をしっかりゆっくり出して行く。
 速いテンポの中でも、出来る限り一音一音を
 しっかり魅力的に伸ばしていくこと。」


これが曲の善し悪しを決める重要な部分になるそうです。
なるほど。テンポという規則はきちんと守りながらも
その1テンポの中でしっかり丁寧に最大限に
ゆっくりいい音を作り上げて行くけばいいということか。

あの時のあの絵を見た感じに似ている。。
師匠の言葉から、急に現代アートの草間彌生さんを思い出しました。

ぴゅ9

草間さんの水玉を使ったアートは世界的にも有名で
写真や映像で目にする事も多いかと思います。
でも実際の草間さんの本物の作品の前に立つと
息も出来ないくらい強烈なアートの力を感じます。

一つ一つの水玉が、規則的に、そしてリズミカルに
じっくりと魂を持って力を放っているのです。
さらに一つ一つが丁寧に描かれていて、始めて見たとき
あまりのエネルギーに気を失いそうになりました(汗)

ん4

それは機械的な規則性に乗りながら、その規則性の中に
しっかりと人間の魂が注入されているような強烈な空間でした。

「その曲のリズムは守りながら、
 一音一音をしっかりゆっくり出して行く。
 速いテンポの中でも、出来る限り一音一音を
 しっかり魅力的に伸ばしていくこと。」


師匠の言葉を何度も自分の中で反芻しました。

ん5

何度も何度も弾いているうちに、私の中でこの言葉の意味が
とても深いものに思えて来ました。

「あっという間に過ぎて行く日々の速いリズムにのりながらも、
 一日一日をしっかりじっくり魂を込めて生きて行く。
 速いテンポの毎日でも、出来る限り一瞬一瞬をゆっくりと
 しっかり魅力的に伸ばしていくこと。急ぎながらも
 今をゆっくりとしっかり生きること。」


こう言っているのではないかと思いました。
師匠の言葉を勝手に拡大解釈してしまっていますが(汗)
私の頭の中の話なのでお許しください。
私にとって、とても大事な事を教えられた気がします。
焦らされる仕事もそのテンポにのりながら、そこでじっくり良いものを
最大限だせるようになればいいんだと理解できました。

今日も三味線と仕事、速いスピードの中で、ゆっくりじっくり
良い音が出せるよう頑張ります。







プロフィール

邦風

Author:邦風
澤田 邦風(さわだ くにかぜ)と申します。東京で、仕事をしながらライフワークとして津軽三味線を演奏する日々を送っています。良い音色とは何か、日々追求しつつ頑張っています。「邦風ホームページ」でも活動が見られますので、見てみてください。

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