私も、挑戦します。

年末に、上司の方に言われた言葉が気になっていました。

「年明けのプレゼン、準備は良くできている。
 あとはプレゼンまでに、どんな部屋でどんな環境でプレゼンするか
 出来る限り細かく、そして詳しくよく調べておくようにしなさい。」


どんな環境でプレゼンするのか。
プレゼンする内容ばかりに頭がいっていましたが
たしかにプレゼンする場から逆算して調べておく必要がありました。
 

冬の話1

「出席人数、席の配置、部屋の大きさ、使える機材
 どんな方が出席して、どんな気持ちで聞くのか。
 時間はあるのか、ないのか、何を求めているのか。
 そして、その状態でプレゼンする位置と聞く側の位置
 そしてその距離と見え方聞こえ方はどれくらいか
 その状況でどんなプレゼンが効果的かを考えて
 現在のプレゼンの準備で良いかどうかしっかり仕方をつめておくように。

たしかにこれは重要です。
せっかく年末に準備したプレゼンセットが
意味ある物になるかならないか、そのプレゼンする環境が
どんな状態かによって印象がかなり左右される感じがします。
的確なアドバイスをいただいた感じがして有り難かったです。

ふと、年明けのボランティア演奏のことが気になりました。

今年はボランティアの活動を増やそうと
いくつかの施設に自分から申し込んだのですが
その施設をきちんと見ていないことに気づきました。
お願いしてその施設を見せていただくことにしました。


冬の話2

やはり、見るべきですね(汗)
頭で考えていたことと、見えた景色はかなり違っていました。
たくさんのご老人の姿や表情を見て、私は自分が行おうとしていた演奏が
まったく見当違いだということを感じました。

私がここで1時間の演奏時間をいただいたのですが
1時間何を演奏するか、どんな流れで構成するかに頭を奪われていて
一番肝心なこと、場所を見ること、聞いていただく相手に会うこと、そして
その場所で、誰のためにどういう気持ちで演奏するのか
という一番大切な部分が抜けていたことに気づきました(汗)

冬の話3

私のためのボランティア演奏ではなく
この場で、ここで時間を過ごしている方の気持ちに応える演奏でなければ
ボランティア演奏とはいえない気がしました。

私は自分の考えを反省して、夜、すべての構成を作り直しました。

冬の話5

ボランティア演奏。あまく考えていたわけではありませんが
本気でやろうと思うとかなり大変な部分も多いですね。
思わず徹夜になってしまいました。
今弾ける曲だけでは足りないことにも気づきました。

私の今までやって来たことは、出来る限り人を集めること
そして来ていただいた方に
派手に感じてもらえる演奏を中心にしすぎていました。

冬の話4

それは良いことでもあり、良くないことでもありました。
津軽三味線の良さを見せることと、その場で聞いている方が満足することは
必ずしもイコールになるとは限りませんでした。

今回の施設の演奏も
全曲、津軽三味線らしい民謡や演奏をと思っていましたが
私のエゴだということに気づかされました。
聞く方が嬉しくなること、誰もが聴き馴染みのある曲、そして思わず手拍子したくなる曲
口づさみたくなる曲を真剣に考えたいと思いました。
今までやってきた演奏の延長ではいけないと思いました。
体も悪く、記憶することも大変な方が多いところで
私が何が出来るか真剣に向き合おうと思いました。

津軽三味線の曲ではない曲も必要でした。
その場で感じた直感的なものです。なぜ?と言われても説明は出来ません。

「さくら」「赤とんぼ」「ふるさと」を入れることにしました。

入れることにしました、と書くのは簡単ですが
弾くのは自分なので覚えなくてはいけません(汗)
年明けまで時間もありません。公園で必死に練習しました。


冬の話7

この3曲、簡単なようで、とても難しいんですね。
シンプルでゆっくりな曲なうえに、誰もが知っているメロディーで
一音外すだけで、聞いている人が「あ、外した!」と分かってしまうようです。
音を外すたびに、公園の遠くの方で通りがかった方の
笑い声が聞こえるのが分かりました(汗)


あまりに恥ずかしかったので
音を外したかどうか分かりにくい津軽の曲や
弾き慣れた曲にしたい気持ちをぐっと抑えて
たどたどしい3曲の演奏に集中しました。
いま私に必要なのはこの3曲です。


冬の話6

「わーすーれーがーた きー ふーるーさー とー

一番いいところで、変な音が急に出て自分でも汗が噴き出しましたが(汗)
聞いている方に笑われても、覚えきるまで曲をやめないようにしました。
あの施設の方を笑顔にするためには、きっとこの3曲が必要なのです。

新しい曲に取り組む時は、前向きな気持ちと
軽い挫折感が同時にやって来ます。しかもシンプルな3曲は
やればやるほど、大丈夫かな?弾けるようになるのかな?
という不安に襲われました。

冬の話8

簡単な曲だけに失敗を繰り返している
自分の挫折感もわかりやすく現れます。
なかなか覚えられない自分に、ちょっと落ち込んでしまいました。

そのとき電話が鳴りました。
突然で驚きましたが、いつも三味線でお世話になっている方でした。
あるすごい三味線弾きの方を私に電話越しで紹介してくれるというのです(汗)
紹介??こんな「さくら」や「赤とんぼ」で悩んでいる私に??
どんな方でしょうか。。


冬の話9

おそるおそる電話に出てみました(汗)

「あ、はじめまして(汗)私は邦風と申します。どうぞよろしくお願いします。
 サラリーマン三味線として地道に頑張っています。初めまして。」

正直、「さくら」が弾けなくて悩んでいた男です(汗)
あなたはどんな方ですか?と聞いたところ。。
驚きました。


単身でロンドンに三味線を3棹持って行って
ロンドンでライブを開いたり、津軽三味線をロンドンの方に
教えたりしている方だそうです。

本人と電話越しに会話させていただき、その物腰の柔らかさと
志の高さや芯の強さを感じ、感激してしまいました。

HIBIKISAN.jpg


その後、本人からもご丁寧なメールいただき
WEB上で見られる、ご本人の活動や演奏を見せていただきました。
海外の方がたくさん集まっている場所で、
一人で乗り込んで演奏している姿を動画で見ていたら
感動してしまいました。

完全にアウェーな状況で
緊張しながらも周りに動じず、一音一音、しっかりとした音色を
そして日本の音色をしっかりと刻もうとしている姿に
困難なところにあえて挑んでいる本人の覚悟と誇りを感じて
私はとても心を打たれて胸が熱くなってしまいました(汗)
これはすごい挑戦だと思います。

「 HIBIKI ICHIKAWA 」さんで検索すると
そのたくさんの挑戦の姿が見られます。
もしよければ見て、そして応援してあげて下さい。
素晴らしい精神を持った方だと思います。
私も全力で応援したいと思いました。


冬の話10

良い電話をいただきました。

ちょっと悩んでいたタイミングに、嬉しいつながりをありがとうざいます!
すごく刺激を受けました。私は頑張っているつもりでしたが
単身で海外で必死に三味線を普及している方がいるときいて
私の挑戦なんて、本当にちっぽけなものだと
感じました。あなたの志、行動力にとても力をいただきました。

「いつか一緒に弾きたいです!」

という言葉までいただいて感激しました。ありがとうございます。
私も一緒に出来るように頑張ります。

でも実は、まだ「さくら」と「赤とんぼ」を苦戦している私ということは
あまり声を大にしては言えないうえ(汗)
かなり頑張らなくてはですが、いつかぜひお願いします。

頑張る人を見ると、自分の中に新しい気持ちが芽生えてきますね。
私も頑張ります。ボランティアを精一杯頑張ります。
そして今回の刺激で、さらに別の挑戦を私もしようと今日新たに思いました。
響さん、そして紹介してくれた方、この刺激に心から感謝です。

来年の自分のやるべきことが見えてきました。
やります!エンジンがかかってきました。
挫折なんて言っている時間はありません。
これからも必死で頑張ります。

少しホームページも更新しました。邦風ホームページです。
http://kunikaze.jimdo.com



今年の自分と来年の自分。



昨日は仕事納めでした。
大変だった今年の仕事も、いったん終了になります。

会社では「納会」と呼ばれる社内での
軽い立食パーティーがありました。

「今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。
 どうぞ良いお年をお過ごしください。」


という言葉を、あちこちでお辞儀し合いながら挨拶しました。


年末1

いろんな方が来られていたのですが
別の会社の偉い方も来られていて、私のところへ
わざわざ寄って来てくださって話かけてくださいました。

私も食べかけのおそばの箸をいったん止めて
きちんと年末の挨拶をきちんとしようと姿勢を正しました。

年末2

その方からの第一声は意外な一言からはじまりました。

「すごいですね!噂聞きましたよ。三味線相当すごいそうですね!」

仕事の話ではなく三味線の話をふっていただいてとても驚きました(汗)

ありがとうございます。恐縮です。
でも誰から聞いたのでしょうか。私は三味線を本気でやっていますが
全然すごくありません(汗)


年末3

嬉しい噂ですが、嘘は良くありません(汗)
ちゃんと本当のことを言っておいた方が良さそうです。
私はすごくも何ともないです。ひたすら努力していますが
ちっとも上手くありません。まだまだです。
そう言いかけた瞬間に。。

「今度、うちの会社のセレモニーで是非弾いて下さいよ。三味線。
 いっぱいいろんな会社の方が集まりますから、そこでやりませんか?」


う、嬉しいのですが。セレモニー?いろんな会社の方が集まる?
ちょっと待って下さい。責任が大きそうです(汗)
これは正直に言った方がよいと思いました。

年末4

「私なんて全然まだまだです。師匠や兄弟子、姉弟子ならまだしも
 私ではご迷惑おかけしそうな気がします。
 まだまだ経験的にも浅く、緊張もしやすく、技術的にも未熟で、
 肝心な場面で音外したり、糸切ったり、未熟な失敗だらけで

 申し訳ないくらいお恥ずかしいレベルです(汗)」

相手の大事なセレモニーでご迷惑おかけしても
申し訳ないと思い、はっきりと言わせていただきました。
でもこの発言がさらに相手のイメージを良くしたようです(汗)


年末5

「なんてあなたは謙虚なんですか。よっぽど上手いに違いないですね。」

と言われました(汗)待って下さい。謙虚とかではないんです。
本当に技術と経験がないんです(汗)自分をあえて
小さく見せているんではなくて本当に小さいんです(汗)
良いイメージに誤解されすぎています。私は本当に下手です。

年末8

なかなか信じてもらえず、私の演奏を凄いレベルだと思い込まれているようで
かなり心配になってきました(汗)
自分でなぜここまで下手アピールをしなくてはいけないのか
自分でも分からなくなってきましたが
必死で自分の正直な現在のレベルの話をしました。

あ!そうだ。このブログのことを話そう。
ここに書いている自分が一番正直で誤解のない姿の自分かもしれない。
ふとそう思いました。

「あっ、違うんです。本当に上手くないんです。
 いろんな失敗や恥ずかしい経験を積んでいる段階なんです(汗)
 よかったらブログを見て下さい。サラリーマン三味線邦風で
 検索していただけると出てきます。」

年末6

 このブログを見ていただければ 、私がいかにまだまだか分かります。
 本当に上手くありませんし。まだまだ出来ていない部分が多すぎるんです。

 私が大切なセレモニーなんてまだまだ早すぎます(汗)」

この言葉も、ブログを見ていない相手のイメージを
さらに高いレベルに押し上げたようです(汗)


年末7

「ブログ?すごいですね!プロですね。きっと素敵な音楽との生活や
 素敵な毎日の生活が書かれているんですね。もうプロですね♪」


ちょっと待って下さい。私のブログは申し訳ないのですが
そんなおしゃれ素敵ライフなブログではありません(汗)
必死で頑張っている、汗と涙のかなり人間臭い物になっていて
決して上手い方が書く余裕のブログではないんです。

その後いろんな会話をしてみたものの
私への期待値があまりに高く
何を言っても信じていただけませんでした(汗)
これ以上言うと、せっかく興味を持って話を振ってくれている方にも
失礼になります。私のレベルは正直に伝えたうえで
ここは志を見せるしかありません。

よし。。。ここは腹をくくろうと思いました。


年末9

「三味線に興味を持っていただいてありがとうございます。嬉しいです。
 私のレベルはまだまだですが、お声がけとても嬉しく思います。感謝です。
 そんなところで弾かせていただけるのは身に余る光栄です。
 今の私ではまだ技術的に心配な点も多いので戸惑いますが
 未熟なのでと逃げる自分も、自分で自分が嫌になります。
 なんとかそんなチャンスをものにできるように練習と経験を重ねます。
 必ず良い演奏が出来るように頑張ります。
 急いで腕を上げるようにします(汗)良い機会をありがとうございます。」

出来るか出来ないかではなく、示すべきは「志」です。
気がついたら一気にここまで喋っていました(汗)
その方は非常に嬉しそうに笑って、「期待していますよ!」と
言ってくれました。ありがとうございます(汗)

私も来年の私に期待しています(汗)


年末11

来年の私大丈夫かな?今よりもっと上手くなっているかな?

思わず自問自答してしまいました。大きな演奏の場面で
ついつい未熟だからと尻込みしてしまう自分がいて
思わず逃げようとした自分が恥ずかしく
腹をくくって上手くなる約束をしたものの
本当に約束通り上手くなれるか心配になってきました。

本当の私と、期待されている私のイメージに
ものすごい差がでてきている感じがしました(汗)

年末10

このイメージが違っていますといっていても私に何の成長もない気がします。
イメージの自分に自分が近づこうと思えば、少しは現実の自分も
成長できそうな感じがします。やってみようかと思います。

思わず自分に話しかけてしまいました。

「頼むね。来年の自分。上手くなっててね(汗)」

自力本願です(汗)来年の自分に過度な期待を寄せてしまいました。
そんな簡単に技術が上がるはずがありません。
来年の私は今年の自分にこう思う気がしました。

「去年の自分。あまいことを思ってちゃ駄目だよ。
 来年の私が良くなっているかどうかは、今のあなたが
 どう過ごすか次第だよ。人任せどころか来年の自分任せになっているなんて
 無責任すぎない?そこが上手くならない要因だよ」


自分の中の来年の自分は、今年の自分に怒っている感じがしました。
自分から逃げている感じがしたのです。
今年できていないことは来年も出来るはずがありません。
今年の宿題は今年解決します。
練習です。練習しかありません。


年末12

この今の自分の頑張りが、来年に繋がりますように。
期待してくれている方の声に答えられるように。
逃げるのは今年限りでおしまいです。
この冬は練習頑張ります。修行と思って頑張ります。

今日はお酒は飲みません。
サラリーマンは休みに入った今こそ三味線頑張ります。


人生は、道草が大切です。




クリスマスイブ、クリスマスと出張になってしまいました(汗)
しかも、京都に出張です。

世間がクリスマスムードに浮かれても
私だけは「和文化を忘れるな」と誰かに言われているかのような出張です。




新幹線を降りてから、仕事場へ向かおうとしたのですが
電車の乗り換え3回、もしくはバスを2回乗り換えにやや不安を感じ
慣れない土地のため、つい京都駅からタクシーに乗ってしまいました(汗)

乗り込んだタクシーの運転手さんに行き先を告げると
運転手さんはすぐに理解して車を出発させました。


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「お客さん、出張で来てはるんですか?」

突然の質問に驚きましたが、「はい、仕事で東京から来ました。」
と伝えて、1泊2日であまり時間に余裕のない仕事で
せっかくの京都なのにどこも見れず残念ですという話をさせていただきました。


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すると運転手さんがこうおっしゃいました。

「お客さん、お仕事の打ち合わせ何時からですか?16時30分? 
 全然大丈夫ですわ。私に任せて下さい。
 そこに行くまでに、いろんな物よう見れますので
 安心して下さい。右の建物見えますか?あれは西本願寺です。
 浄土本願寺派の本山ですわ。あの中にある飛雲閣はいいですよ。
 金閣、銀閣と並ぶ三閣の一つでですわ。あ、あれ見えます?壬生寺ですわ。
 律宗って知ってます?あそこはですね。すごい歴史があるんですわ。」

運転手さんは、次から次へと見える京都の景色を解説してくれました。


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「お客さん、石庭好きなんですか?枯山水、ああ気が合いますね。
 ほな光明院の石庭は見はったん?見た。それは大したもんです。
 あそこはええ石庭です。龍安寺はまあ有名ですけど
 東福寺、光明院見られたんですね。この先いくと曼殊院あります。
 良尚法親王が移転しはったんですよ。
 「用の美」なんて言われますがよう見てもなかなか分かりませんわ。
 お客さんがそんなに好きなら横で解説してあげたいくらいですわ。
 紅葉の時期には本当に美しい枯れ山水庭園です。
 そこも行かれたんですか?よう行かれてはるんですね。
 お客さん和のものが好きなんですか?」


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「はい、和文化大好きです。和楽器、特に三味線が大好きです(汗)」

そう答えると運転手さんがこう答えました。

「それはええことです。人生は、余裕と寄り道する心が重要ですわ。」

最初はよくわかりませんでしたが、運転手さんは何度もうなずき
もう一度私に言いました。

「人生はね、寄り道が重要なんですよ。本当ですよ。
 
お客さん、まだ16:30まで全然余裕あります。もしよろしかったら
 ここにね詩仙堂っていうところがあります。ぜひ見てったらよろしいですわ。
 仕事も大事。時間も大事。でもねせっかく来たんだったらね
 一つくらい寄り道したら面白いですよ。
  仕事の時間には全然間に合いますわ。ここはね、いいお庭が見られますわ。
 石川丈山が結んだ草案です。入り口の門が低いのにも意味がありましてね。
 頭を下げて入らな入れんのです。つまり一礼して入る気持ちから
 この趣を見ることが始るんです。」

気がついたら、タクシーを降りて庭に立っていました。


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美しい残月軒と庭園、そしてそこにいたるまでの小路
そして老梅関の門すべてが美しく目と心を奪われました。

石川丈山という我が国の煎茶の開祖の心遣いが
理屈でなく、体で感じられました。
しばらく腰を下ろして、庭を見入ってしまいました。


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見た目の美しさもさることながら
音までも美しく設計されていて
鳥のさえずり、虫の声、水の音、風の音が一つの曲のように呼応し合って
時々、それを引き締めるかのような間で喝をいれるように響いて入ってくる
ししおどしの乾きつつ湿気のある美しい音にしばらく聞き入り
思わず時間の経つのを忘れてしまいました。

素晴らしいです。詩仙堂。静かに感動してしまいました。

そろそろ閉館時間です。庭を一周して帰ることにしました。
来た道を引き返して、最初に入った門を出たところに。。


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あのタクシーが止まっていました。
私をここまで運んで来てくれたタクシーです。
待っていてくれたようです。

「おおきに。」

といって出て行ったはずでしたが
どうも心配で待ってくれていたようです。驚きました。


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運転手さんに近づくとこう言われました。

「道草どうでした?楽しめましたか?私もここで
 あなたがどう思ったかなと思って道草くってみましたわ(笑)」


嬉しかったです。でも恐縮しました。
私は詩仙堂がとても良かったこととお礼をお伝えしました。
さらに待っていていただいたことに驚いたことなど
正直に伝えました。知らずにゆっくり庭なんて見てしまってすいません(汗)

「良かったら打ち合わせ場所まで行きませんか?
 もうすぐそこですが、少しでもいろいろ庭について話しましょ。
 私の道草ですから、メーターはいいですから(汗)」


びっくりしました。感動しました。
いえいえ。そんな訳には行きません(汗)お金は払います。
でもとてもお話が聞きたいです。京都のタクシーって凄いです。
駅まで行く間、本当に知られていない素晴らしい庭、小さくても素敵な庭
そして歴史を知ると楽しめる庭について教えていただきました。

ありがとうございます。京都のタクシーは余裕がありますね
目的地に着くという目的を越えて、私に道草と、京都の歴史と
人生を教えてくれました。人生は道草ってすごいことを教えていただきました。
そして京都での仕事でもじっくりと腰を据えて
しかも余裕を持ってこなすことができました。
運転手さんありがとうございます。粋な計らいに感謝しています。


帰りの新幹線でも一人「道草って重要だな」と考えてしまいました。
私にとって三味線は道草か。仕事は道草か。。
ついついすべての答えを急いでしまうくせがありますが
もっと人生に余裕を持ちたいと思いました。

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人生。道草。余裕。
そんなことを考えながら新幹線のシートに座った瞬間
私の耳にアナウンスが飛び込んできました。。

「間もなく博多行き新幹線出発します。
 閉まる扉にご注意ください!」


そろそろ出発だ。余裕です。ん。。。。。。。
え????博多行き??????????!!!!!!!!!!


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驚いてあわてて飛び降りました(汗)
反対行きでした。九州行きに乗っていました。危ないところでした。
ものすごい道草をするところでした(汗)

飛び降りた瞬間に、新幹線の扉が閉まり
博多行き新幹線は出発しました。
危ないところでした(汗)。。。

人生に余裕を。人生に道草を。
京都のタクシーの運転手さんありがとうございます。
今日も三味線と仕事頑張ります。

一人に心をフォーカスする。



3連休明けの電車も満員電車でした(汗)

今日は、午後から泊まりの京都出張に行くため
早朝から沢山の打ち合わせをこなす必要があります。
サラリーマンに、クリスマスはありません(汗)

電車のつり革につかまりながら、仕事のことを考えていました。


赤ちゃん1

今日は、朝からいろんな方と話さなくてはいけません。
たくさんの人と話す。。

ふと、先日のオープニングパーティーの
三味線の演奏のことを思い出していました。

赤ちゃん2

司会もいない中で、30 分間、自分で喋りながら
時々解説しながら、そして自分で演奏しながら、盛り上げながら
楽しみながらやってみた演奏でした。
思った以上の人数の方がいたので、かなりあがってしまいました(汗)
30分とはいえ、自分なりに小さい挑戦でした。

最初は、聞いている方の反応に気を取られっぱなしでした(汗)


赤ちゃん3

あくびする人、時計を気にする人、目があわない人
怖い表情している人、ソワソワしている人が目に飛び込んで来て

「退屈かな?つまらないかな?」

と勝手に思ってしまって、自分でも自分の話や演奏に集中できないほど
落ち着かない状態になってしまいました(汗)
でも途中で気づきました。一生懸命聞いてくれている方がいたのです。

その方一人に向けて話したり、演奏してみることにしました。

赤ちゃん4

これが、自分でも驚くほど自分を取り戻すことが出来て
演奏にも、話にも集中することが出来たのです。

目の前の一人だけに向かって話しかけて、演奏することで
周りの方もぐっと興味を持って集中してきいてくれた感じがしました。

たくさんの人に話しかけることも大切ですが
語りかける人をあえて一人に絞って
心を込めて集中して話すことも大切だと感じました。

一人に向けて心をフォーカスしていく感覚です。

今日の打ち合わせも、たくさんの人と会うと考えず
会う人ごとに、その一人の心にフォーカスして行こうと思いました。
そんなことを考えながら窓の外の景色を見ていたところ。。

突然、電車の中で、赤ちゃんの泣き声が聞こえてきました。
私の目の前のお母さんが抱いていた赤ちゃんの泣き声でした。


赤ちゃん6

朝の通勤電車の時間帯に
お子さん連れのお母さんが私の目の前いたことにも
気づいていなかった自分にも驚きましたが(汗)
急に泣き出した自分の子供に一番驚いているのは
そのお母さんのようでした。


必死でわが子を落ち着かせようとするものの
子供の泣き声はどんどん大きくなります。


赤ちゃん7

何がいやだったのかな?窮屈だったのかな?
可哀想に。いつもより自由を奪われた感じがしていたのかな?
それともこの朝の電車の殺伐とした雰囲気が耐えられなかったのかな?

大丈夫だよ。もう少しの辛抱だよ。そう思いました。


赤ちゃん5

目の前にいる私は怖いサラリーマンじゃないよ。
普通の人だよ。周りにいる人もみんな普通の人だよ。
そんなことを考えていたら、つい笑顔になっている自分に気づきました。


赤ちゃん9

赤ちゃんは何かを感じるようです。
こっちを見て急に泣くのをやめました。
言葉なんて通じないはずなのに、私のほうを興味深そうに見てきました(汗)
ものは試しです。赤ちゃん一人の心にフォーカスしてみます。


赤ちゃん10

やりすぎでしょうか(汗)逆に怖いでしょうか(汗)

思い切り変な顔してみました。赤ちゃんが笑ってくれればという
思いのみで挑みました。。赤ちゃん一人がお客さんです。勝負です。


赤ちゃん11

笑ってくれました!
しかも私を指差して、とても楽しそうに私を見てくれています。
お母さんもホッとしているようです。わかりました!
やはり一人の心に集中することは力があるようです。

三味線の演奏で得たことを、この子に生かして行くことができた瞬間でした。

演奏自体はまったく恥ずかしい演奏でしたが、得る物はあったようです。
ではこの子に還元してみます。頑張ってみます!


赤ちゃん12

いろんな顔をしてみました。体全体でも表現してみました。
そして次から次へと、自分でもしたことのない
表情やポーズをしてみました(汗)


途中で赤ちゃんが飽きそうになったら、さらに面白い顔や動きを加えて
赤ちゃんの笑顔が泣き顔にならないよう頑張りました。
赤ちゃん一人をお客さんとして、これもライブだと思って全力で挑みました。


赤ちゃん13

ふと気づくと。。。
周りの方が私の方を見て、かなり驚いてることに気づきました(汗)
ここはライブ会場ではなく、朝の電車でした。

私はかなり変わった行動をする中年男性に見られていました。
赤ちゃんは笑ってくれましたが
周囲の大人からは相当変な目で見られていたんですね。。
やはり一人に心を集中しつつ、どこかで客観視は必要なようです。
つい入り込んでしまいすぎました(汗)

でも赤ちゃんが泣き止んで良かったです。
私のライブで得た「一人にフォーカス」が、少しだけ役に立ったようです。
次の演奏でさらに発展して生かしたいと思います。

今日のブログも、みなさんではなく
いつも読んでいただいているあなたを思いながら
書いてみました。いつも読んでいただいて感謝しています。

メリークリスマス♪
今日と明日は京都で仕事頑張ります。







あなたはどう思いますか?



昔からお世話になっている方が
昇進することになりました。
地道に努力されている方の昇進は本当に嬉しいです。
全員の前で挨拶もされていましたが
本当に地に足の着いた静かな決意を感じました。




この方には新入社員の頃からお世話になっていました。

いろんな仕事でご一緒させていただいて、仕事だけでなく
人間的に沢山のことを学ばせていただきました。
まだ新人の何も出来ない私を馬鹿にすることなく、いつも

「お前はどう思う?」

と私に質問してくれました。これにはいつも驚いていました(汗)


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自分の意見なんて全く言わせてもらえない新人の時代に
私はどう思うのかをいつも聞いてくれた上に、真剣にその意見を受け入れて
どう取り入れていけるかを考えてくれました。

私の青い意見を聞くのが
耐えられなくなった別の先輩が
私の言葉を途中で遮ろうとするたびに、いつも

「ちょっと待て。こいつの話をきちんと最後まで聴こう」といって
 手で静止してくれて、私の話を最後まで聞いてくれました。


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私は毎回恐縮しながらも、自分の意見を先輩の前で
させていただくことができました。
大した意見は何も言えなかったのですが(汗)
意見を聞いてくれたことで、私のやる気や考える力、話す力は
相当伸ばしていただいた感じがして、今でも恩を感じています。


こんな方は珍しいです。
現場で、こんな優しい心遣い出来るかたは多くありません。
新人でなくても、私のようなベテランでさえ
年齢が私より上というだけで力で物事を押し付ける方も多いです。
そこには私の意見を聞くという姿勢など全くありません。


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私は覚悟を持って引き受けて頑張りますが
そういう仕事は、私のやろうとする方向など聞かれることなどありません。
なぜ私がその仕事を任されているのかもわからない位
強引にひいた方向に進むように、力で押されてしまいます(汗)


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仕事なので、どんな仕事でもきちんと我慢して最後までやります。
それは仕事を引き受ける時の覚悟です。
でも、こういう仕事は人を生かしている仕事とはまったく思えません。
私の意見、私より後輩の意見にとても仕事のヒントや宝があるのに
まったくそれらを封印しているもったいない状態です。

より年次の浅い人の意見に、小さな声に、耳を傾けるべきだと思っています。

力で人を働かせる人の時代は、私までで終わりにしたいと思っています。
これは何も生まず、人の心をないがしろにしているので
最終的にも心が通った仕事にはなりません。

そういえば。。
三味線の師匠はいつも稽古の時にまずこう言います。

「はい、弾いてみて。」


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まずは、私が良いと思う演奏を
自由に自分でやってみてという意味です。
どんな曲でも、オリジナルでもいいから今出来るベストな演奏を
聞かせてみてという気持ちで、まずは私の演奏をしっかり聞いてくれます。
途中で私が失敗していても、止めることなくじっくり聞いてくれます。

実はその私が自由に行う演奏の中には
勝手にいろんな名人の手を取り入れたり
無謀にも吉田兄弟や上妻宏光さんなどの
ハイレベルな手を入れたりしていますが
消化できずないままボロボロの演奏になっていますが(汗)
それも含めて師匠は、馬鹿にすることなく最後までしっかり聞いてくれます。

そのうえで、注意すべき点、変えるべきところ
自分の技にしていくにはどうするかなどを真剣に考えてくれます。


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師匠のアドバイスを聞いていると
浅はかな考えで、すぐに難易度の高い新しい技に飛びつく自分に反省し(汗)
そんな未熟な私に対して馬鹿にすることなく
真剣に私の演奏を聞いてくれる師匠の心の広さと温かさを
嬉しく思います。心から感謝です。

稽古中、私に何度も「ここの部分、どうしたい?」と
まずは私の意思を問いかけてくれたうえで
だったらその部分はこうしたら良くなるという答えを
一生懸命見つけ出してくれる師匠に
毎回頭が上がらない状態になっています。

今日はある小さなオープニングパーティーで
三味線を演奏させていただきました。
これがとても楽しかったのです。


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未熟ながらも少しその場の空気を感じながら変化させたり
ほんの少しだけアドリブを入れたり、演奏していてとても楽しかったのです。
お客さんも盛り上げてくれてとても励みになりました。
私がこんなことを出来るようになったのも、
いつもまず私の演奏に耳を傾けてくれた師匠のおかげだと思いました。

耳を傾けてくれるって偉大な行為です。
それだけで心を開くことができるようになります。
心を開くと吸収して、成長できるようになります。


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師匠や、この新人の頃にお世話になった方。
共通しているのは、未熟なものの意見をしっかり聞いてくれる方でした。
この方たちのおかげで、私は心を解放することができて
たくさんのものを吸収させていただくことができたんだと気づきました。

私も、もっと若手の意見に耳を傾けようと思いました。
そして真剣にその意見と取り組み合いたいと考えました。

そんなことを考えながら、昇進した方のスピーチを聴いていました。
あなたの昇進は、あなたの今までの功績がたたえられたものです。
後輩を大切にした、あなたの生きる姿勢がようやく形になったものです。


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昇進とても嬉しいです。私まで嬉しいです。
あなたのような方がどんどん上にいってください。
私もあなたに生かしていただいたおかげで今があります。
いつも耳を傾けてくれてありがとうございます。
感謝の気持ちと喜びを伝えたいのですが
言葉にしようとすると唐突すぎてうまく言えないものですね(汗)
今日も普通に挨拶をするのが精一杯でした。

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でも私は仕事で恩を返して行きます。
現場で全力で応援しながら仕事で返して行きたいと思います。
私のやれることは、相変わらず形の違ういろんな大変な仕事を
現場で、汗かいて徹夜して、フラフラになりながら頑張ります。

あなたがどんどん上にいってくれれば、そして
今までと変わらずいろんな後輩の意見に耳を傾けて聞いてくれれば
きっとこの会社も社会もよくなります。
私も後輩たちも生き生きと自分らしさを出せます。

「お前は、どう思う?」

言い続けて下さいね。私も現場で言い続けています。

「あなたはどう思いますか?」

本当に素晴らしい言葉ですね。私も受け継がせていただきます。
今日も仕事と三味線頑張ります。
プロフィール

邦風

Author:邦風
澤田 邦風(さわだ くにかぜ)と申します。東京で、仕事をしながらライフワークとして津軽三味線を演奏する日々を送っています。良い音色とは何か、日々追求しつつ頑張っています。「邦風ホームページ」でも活動が見られますので、見てみてください。

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