津軽三味線の誕生について




次のボランティアの依頼を受けました。
一人で1時間の長丁場です(汗)
いろんな解説や語りも入れてみたいと思います。

間違ったことを伝えないよう予習復習です。


歴史13

一生懸命、頭につめ込んで当日話すつもりですが
そんなに上手く語れるとは思えません。
聞いている方の頭に、絵や情景が浮かぶような語りや
演奏が出来れば良いのですが、残念ながら
そんなに巧みな話術は持っていません(汗)

絵を描くことにしました。


歴史10

これで少しは伝わりやすくなるかもしれません。
津軽三味線の歴史や特徴について
絵を見ていただきながら語りつつ演奏をはさめればと思います。
せっかくなので、ここで予行演習させてください。
津軽三味線の歴史についてのリハーサルです。

「津軽三味線のルーツについて説明させていただきます。
 もともとは青森地方で目の見えない「ボサマ」と呼ばれた方達が
 生活のために演奏していた時代がありました。
 家々を回って食べ物などを恵んでいただくために
 家の入り口の前で三味線の演奏をしました。


歴史3

 「門付け(かどづけ)」と呼ばれていました。
 扉を開けて、食べ物を恵んでもらうために
 本来の三味線よりもどんどん目立つ演奏
 心をつかむような派手な演奏になっていったそうです。


歴史4

 沢山の家々を回る必要があるため、この頃は
 今のような大きくて重たい津軽三味線ではなく
「細棹」と呼ばれる持ち運びしやすい三味線だったようです。

 安政4年7月7日に、秋元仁太郎という子供が生まれます。
 8歳の時に天然痘で失明したものの、盲目の女三味線弾き
 (瞽女だったという説があります)から三味線を習います。


歴史5

10歳になった少年は、三味線で瞽女さえ驚くほどの
三味線の腕を発揮するようになります。
「驚くほどの音色だった」そうです。聞いてみたいです。

楽譜や録音、録画機材もない時代に、自分の耳と指で
音を学びとったその感覚に頭が下がります。

歴史6

この少年が、津軽三味線の開祖「仁太坊(にたぼう)」だそうです。
様々な芸を身につける貪欲さや、負けず嫌いな精神を持っていたそうです。
細かった三味線を太い三味線に変え、さらに門付けの演奏ではなく
「芸」としての津軽三味線を確立していきました。


歴史7

当時の音源は残っていませんが、聞いたことのない太い棹の音に
初めて聞いていた方が心を奪われたことは間違いありません。
「門付け」から「芸」へ進化させただけでなく
「生きるための三味線」から「聴かせる三味線」へ発展させたその
志と真摯さは、人として尊敬すべきものがあります。

奥さんの持つ棒を頼りに、次の演奏場に向かう姿を
銅像として見たことがあるのですが、心を奪われました。


歴史8

どんな思いで、次の演奏場所に向かっていたでしょうか。
新しい技法を持ちながら、見えない景色を歩きつつ
初めて出逢う見えない聴衆の前で
どんな気持ちで糸を張り、どんな思いで三味線を構えたのでしょうか。

きっと多くの不安があったはずです。
恐ろしさもあったはずです。
それでも仁太坊は、糸を張り、三味線を構え
従来とは違う演奏をしたんだと思うと
そのチャレンジ精神と負けん気精神に
一人の人間として感服してしまいます。


歴史11

今の津軽三味線は、この方のおかげで存在するそうです。
その後、さまざまな変遷を経て
現代の津軽三味線へと発展して行きました。
「ボサマ」「瞽女」「門付け」など現代ではあまり聞くことがない言葉に
津軽三味線誕生の歴史を感じます。

叩き付けるような生命力にあふれた激しい演奏や
少し物悲しく繊細で切ない音遣いに
仁太坊の想いを感じることが出来ます。

私などが想像出来ないほどの
苦しみと堪え難い苦しい体験があったと思います。
そこから生まれた音楽が、とても心をうちます。

絵を描いているうちにこの方のすごさが
身にしみて分かってきました。

歴史1

一人で八役こなす「八人芸」を出来たそうです。
一つの芸に満足することなく三味線、尺八、太鼓など
ありとあらゆる芸を身につけて、聴衆の前で披露したそうです。
すごい探究心です。私も見習いたいところですが
三味線一つもまだまだ満足に弾けない自分を歯がゆく思います(汗)
俺は門付はしない、芸を売るんだというプライドを
持っていたそうです。まさに津軽の方の気質と言われる
「えふりこぎ(ええ格好しい)」の「じょっぱり精神(負けん気精神)」
を体現しているかのような方だったようです。

ルーツを知ったうえで、津軽三味線の演奏を聴いてみると
いつもとは違う味わいを感じることが出来ます。

まずはここまでの話をボランティアでしてみようと思います。

うまくできるかな?このリハーサルのように淀みなく話せるかな。
そしてこの歴史解説あっているかな?
仁太坊ってこんな顔なのかな(汗)
この解説をした後に、上手く演奏出来るかな(汗)
喜んでいただけるかな? 
まったく自信はありませんが
何事もやってみることに意味があります。
もう少し絵も増やして、深く語ってみようかと思います。
津軽についてももう少し語ってみようと思いました。
なんだかやる気がふつふつとわいてきました。

あ。。。また朝になってしまいました(汗)
今日も寝不足ですが、仕事と三味線を頑張ります。




■参考文献「津軽三味線まんだら」2011年5月1日 発行 
 松本宏泰著 有限会社 邦楽ジャーナル (この本とてもわかりやすいです)

■参考文献「三味線屋の宇宙論」2006年5月25日 発行 
 山田研悦著 株式会社ルネッサンスブックス 

■参考文献「三味線をはじめよう」2004年12月10日 発行 
 津川信子著 成美堂出版株式会社

■参考文献「まるごと三味線の本」2009年12月 発行
 田中 悠美子 編著, 野川 美穂子 編著, 配川 美加 編著 青弓社

■津軽三味線会館(金木町)の豊富な津軽三味線の歴史資料も
 参考にさせていただきました。青森に行かれた際には是非行ってみて下さい♪
 http://www.kanagi-gc.net/syami/

◇ホームページにも「HISTORY」のページを追加してみました♪
 邦風ホームページです。http://kunikaze.jimdo.com/history/

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No title

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

ありがとうございます。


読んでいただいてありがとうございます。

これからもコツコツ書いていきたいと
思います。

これからもよろしくお願いいたします。

邦風
プロフィール

邦風

Author:邦風
澤田 邦風(さわだ くにかぜ)と申します。東京で、仕事をしながらライフワークとして津軽三味線を演奏する日々を送っています。良い音色とは何か、日々追求しつつ頑張っています。「邦風ホームページ」でも活動が見られますので、見てみてください。

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