ワイシャツと着物と私



シャツにまとめてアイロンをかけることにしました。

いつかやろうと思いながら、つい面倒に感じて
先送りにしていたため、洗って干しただけの
シワシワのシャツが洋服棚に沢山たまっていました。


アイロン8

スチームボタンを押しながら、一心不乱にアイロンがけです。

アイロンがけは、どこか三味線の演奏に似ています。
力を入れすぎず、抜きすぎず適度な加減でアイロンを押しながら
早すぎず、遅すぎないスピードアイロンを動かして
じっくりとシワをとっていく事が大切です。


アイロン7

丁寧に、確実に、良いタイミングでしっかりと
力を加えていくことで、シャツの生地が気持ち良く
伸びていくのを感じます。伸ばす段階で、時々手を
アイロンを左右に小刻みに軽く揺らす事も重要です。

三味線でいう「ゆすり」のテクニックです。


アイロン6

この「ゆすり」によって、シワの伸ばし方が繊細になり
仕上がりが自然に美しくなる気がします。
外側から内側へ、少し生地を引っ張りながら熱を加えていきます。

大きなところは大胆に、ゆっくりと大きくアイロンを動かして
難しい場所ほど確実に、繊細に、丁寧に細かくアイロンを当てます。


アイロン5

このアイロンの使い分けができるかどうかで
シャツの仕上がりの美しさにかなり差がでます。
大胆さと繊細さ、ゆったりと小刻みとの使い分けが重要です。

きれいにアイロンがけを終える事が出来ました。
うまくいったシャツを眺めているとなんだか気分が良いです。


アイロン4

仕上がったシャツを1枚1枚ハンガーにかけていくうちに
なんだかとても前向きな気持ちになってきました。
今週もいろんなことを乗りこえながら頑張って行きたいと思います。

そう思ってハンガーにかけたシャツの横に
先日の演奏した時の着物の日陰干しが目に入りました。


アイロン3

先日の、襲名パーティーを終えた時のままでした。
よく見ると細かなシワが残っていました。
シャツのように着物も洗濯して
綺麗にアイロンをかけてあげたいところですが
生地が傷んでしまうため、こうして日陰干しして
少しづつシワをとっていってあげるしかありません。

まるで自分の体の一部のようで、人間の皮膚ようです。
ゆっくりと乾かして、出来たシワを少しづつとっていく。
無理な熱を加えないのも着物の手入れの特徴です。


アイロン2

ゆっくり、じっくり熱や光を加えず自然にシワを伸ばす。
着物の手入れや接し方は、とても人間的で大好きです。
干して取れるシワもあれば、取れないシワもあります。

着物が年数を重ねるたびに、とれないシワが積み重なっていき
それがその着物の特徴になっていくのかもしれません。
少しづ出来るシワに、味が出てきそうな気もします。
この着物を着て近々また新たな場所へ、演奏に向かおうと思います。


アイロン1

綺麗に新品同様にアイロンがかかったシャツの横で
じっくりシワを伸ばしている着物を見ていたら
なんだか「自然に、じっくりと、ゆっくりと」やっていくのも
いい生き方だなと思いました。

自分のシワを急速に伸ばして若々しく頑張る人生も素敵ですが
少しづつ、自然にシワを増やしていく
そんな生き方もいいなと思いました。
三味線の演奏も、じっくり年齢のにじみ出る演奏を
目指していきたいなと思います。

今日もゆっくり、しっかりと人生を重ねていきたいと思います。
仕事と三味線頑張ります。



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プロフィール

邦風

Author:邦風
澤田 邦風(さわだ くにかぜ)と申します。東京で、仕事をしながらライフワークとして津軽三味線を演奏する日々を送っています。良い音色とは何か、日々追求しつつ頑張っています。「邦風ホームページ」でも活動が見られますので、見てみてください。

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